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女性器の構造について
女性器は「外陰部（がいいんぶ）」と「内性器（ないせいき）」に大きく分けられます。それぞれに多くの部位が存在し、それぞれが生殖、排尿、性感、保護などの重要な役割を果たしています。
1. 外陰部（外性器）
外陰部は体外から見える部分で、以下の構造を含みます。
■ 恥丘（ちきゅう）
恥骨の前面にある脂肪組織が発達した部分で、思春期になると陰毛が生えます。外部からの衝撃を和らげるクッションの役割があります。
■ 大陰唇（だいいんしん）
恥丘の下から左右に広がる、脂肪を含む厚みのあるひだ状の組織で、内側にある小陰唇や膣口を保護します。皮膚には陰毛が生えています。
■ 小陰唇（しょういんしん）
大陰唇の内側にある薄い皮膚のひだで、陰毛はなく、血流が豊富です。膣口や尿道口、クリトリス（陰核）などを包み込むように存在します。個人差が大きく、色や大きさは人によって異なります。
■ 陰核（クリトリス）
性感帯の一つで、非常に多くの神経が集中している器官です。外から見えるのは「陰核亀頭（いんかくきとう）」と呼ばれる部分で、その上部は「陰核包皮（いんかくほうひ）」という皮膚のひだに覆われています。陰核は実際には体内に続いているY字型の構造（脚部）も持っています。
■ 尿道口
尿が排出される出口で、小陰唇の内側、膣口のすぐ上に位置します。
■ 膣口（ちつこう）
膣の入口にあたる部分で、外陰部の下部に位置します。膣口の周囲にはバルトリン腺という腺があり、性行為時に潤滑液を分泌します。
2. 内性器（内性器）
内性器は体内にある生殖器官を指し、以下の構造が含まれます。
■ 膣（ちつ）
外陰部と子宮をつなぐ筋肉性の管状構造で、通常は閉じた状態ですが、性交や出産時には広がります。長さは平均約8〜10cm程度。粘膜に覆われており、酸性環境に保たれています。
■ 子宮頸部（しきゅうけいぶ）
膣の奥にある子宮の入口部分で、狭く硬い構造をしています。子宮頸管という細い管を通して子宮腔に通じています。子宮頸管からは排卵期に粘液が分泌され、精子の通過を助けます。
■ 子宮（しきゅう）
胎児を育てるための器官で、逆さまの洋梨型をしています。子宮体部と子宮頸部に分かれ、内膜は月経周期に伴って厚くなったり剥がれたりします。妊娠すると胎児を保護し、出産時には収縮して胎児を外へ押し出します。
■ 卵管（らんかん）
左右に1本ずつ存在し、子宮と卵巣をつなぐ管です。卵巣から排卵された卵子を卵管采（らんかんさい）が取り込み、受精が行われる場所でもあります。
■ 卵巣（らんそう）
左右に1つずつあり、卵子の成熟と排卵、そして女性ホルモン（エストロゲンやプロゲステロン）の分泌を行います。卵巣内で卵胞が発育し、排卵によって卵子が放出されます。
3. 補足：周辺構造
■ 会陰（えいん）
膣口と肛門の間にある部分で、出産時にはこの部分が大きく伸びます。裂傷や会陰切開が行われる場合もあります。
全体のまとめ
女性器は単に生殖のためだけでなく、ホルモン分泌や排尿、性感、出産といった多くの機能に関与しています。これらの器官は相互に密接に関連しており、心身の健康やライフステージ（思春期、妊娠、出産、更年期など）によっても大きく変化します。
※この説明は医学的知識に基づいて記述しておりますが、具体的な医療判断については専門医にご相談ください。
